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【松江】光に浮かぶ怪談の舞台へ、2025年限定「ライティング月照寺」

月照寺は松江藩主を弔うお寺(菩提寺)。松江城西側の静かな住宅地にあり、6月には紫陽花が咲き誇る、しっとりとしたお寺です。

小泉八雲が好んで訪れた場所で、著書「怪談」の舞台でもあります。

夜な夜な動き回るという「大亀」がお寺の奥にあり、それを防ぐため上に碑を乗せてあるというのが怪談のお話。

そもそも大名の墓地に「亀」がいるというのが、八雲ならずとも奇妙な感じを受けますが、もともと亀はおめでたい生きもの。

長寿祈願として建てられたようであり、今でもこの大亀の頭をなでると、長生きできるといわれています。

普段、月照寺は日中のみ拝観可能。「夜、亀が何をしているのか?」は誰も知らない・・。

と言いたいところですが、お盆最終日に万灯会という送り火の行事があり、その日だけは夜間拝観ができるんです。

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特に2025年は小泉八雲や怪談がクローズアップされ、お寺全体をライトアップ。怪談の世界を追体験できる「ライティング月照寺」というイベントが行われています。

夜の灯りの中に潜む怪談

夜間の月照寺を訪れると、入り口の「月照寺」と書かれた石碑がすでに怪しい雰囲気。ここですでに「無理!」となる方もいるかもしれませんが、受付まで入ってみましょう。

受付ではイベント限定グッズが販売されており、土曜日限定で怪談の名前にちなんだコーヒーやお菓子を書院でいただくことができます。

文庫本のように見えるコーヒーは、地元のお茶屋「中村茶舗」が新しく作ったもの。書院では怪談のアニメも流されており、美しくライトアップされた庭を見ることができます。

さて怪談の世界はここが入り口、受付で好きな色の提灯をもらって出発!

昼間でも明るい雰囲気とはいえないお寺ですが、ライトアップのおかげで、癒しに見えるはずの庭園も怖いものへと変貌。

その怖さと同等に「足場の見えない」怖さもあります。昔ながらのお寺は石が凸凹しているため足元には注意。

夜は入れないエリアもあるため、進路表示などはしっかり見るようにしましょう。

見どころの一つ、7代目不昧公(ふまいこう)の墓所。

広い敷地と横にずらりと並ぶ石灯篭が、わざとお化け屋敷か何かを作ったかのよう。

そして門の近くからは怪談が流れてきます。ほかの人も歩いているイベントなので現実感がありますが、夢かうつつかという不思議な状況。

江戸時代の雰囲気も手伝って、今昔、昼夜といろいろな時間軸が交ざっていくようです。

途中、浮かび上がる不昧公の廟(びょう)も圧巻の存在感。

メインの大亀は、怪しく照らされまさに「怪奇」。

そしてその横に並ぶ石灯篭や木々の奥は、漆黒の闇。

電気のない時代にこんなに明るさのメリハリはなかったかもしれませんが、時間を見失うような状況で亀が歩いてしまうのも分かるような気がします。

亀をあとにすると、何となく現世を感じる元の書院に到着。コーヒーとお菓子をいただきました。

今回のライティング月照寺というイベントは2025年限定ですが、月照寺は怪談の舞台であり続けます。

そしてそんな月照寺のそばには、清光院や大雄寺といった怪談の舞台もあります。

怪談の世界は怖さより、はかなさといった言葉が似合うものもたくさん。旅の思い出も一期一会、いろいろな空間と時間を楽しんでくださいね。