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【松江】実演や出来立ての和菓子を楽しめる風流堂寺町本店「五風庵」

お茶処である松江市の観光の目玉の1つが「お茶菓子」です。

松江のお茶文化は江戸時代の大名松平不昧公から引き継がれているもので、その主役ともいえる和菓子は見た目も美しく味も上品で洗練されています。

そんな和菓子のお店として真っ先に、名前が挙がるのが松江市の風流堂。

でも老舗の名店ってある程度お茶に精通していないと、入りづらそう・・

なんてことはありません。

風流堂寺町本店では、実演販売を行う五風庵という店舗を併設し、お菓子作りの実演や出来立ての和菓子を店内でいただくことができるんです。

テイクアウトや店内でいただける和菓子のメニューは五風餅や、朝汐、最中など5種類。

筆者が訪れたときには期間限定の「かっぱの酒まんじゅう」もありました。2024年は松江に縁のある小泉八雲が怪談を出版してからちょうど120年。

そして2025年は小泉八雲の妻セツを主人公にした、NHKの朝ドラもスタートするため、松江の町には怪談にちなんだものが、いろいろなところで販売されているのです。

かっぱもそんなモチーフの1つですが、焼き印のかっぱさんはとてもかわいく、ゆるキャラのよう。

期間限定という誘惑の四文字も手伝い、今回はおやつにかっぱの酒まんじゅうをテイクアウト、店内飲食に五風餅を注文しました。

ちなみに、このお饅頭は田部竹下酒造の酒粕を使用とのこと。竹下とは竹下元総理大臣のご実家の屋号、つまりミュージシャンのDAIGOさんの親戚でもあります。

静かな空気をしっとりと味わう

店内はとっても和菓子!という感じ。風流堂を代表する銘菓「朝汐」を始めとする和菓子がずらりと勢ぞろい。

奥には洋風のおしゃれなベンチもあります。

風流堂寺町本店は名前の通り、お寺がずらりと並ぶ街の一角にあり、JR松江駅のそばでありながら、とても静かな場所。

そんな静けさを味わっていると、注文した五風餅が木のお盆に乗ってやってきました。

お茶は店内にあるクロモジ茶をセルフでいただきます。お抹茶も有料で頼むことができますよ。

クロモジ茶は独特の香りが特徴で、和風のハーブティーといったところ。

抗菌作用など薬効があるのが嬉しいですが、そこまでクセはないので和菓子にもぴったり。五風餅とハーブティー、老舗和菓子屋さんとも思えない不思議なメニューです。

五風餅は熱々・・ではありません。何となく屋台の今川焼などをイメージしてしまいましたが、丁寧にあんこを詰めるといった工程を経た和菓子です。

ゆえに熱々ではなく、しかししっかりと伸びる!そして焼き印の焦げた香りが作りたてを感じさせます。

焼き印のおこげ部分もおいしく、しかしあんこはいくらでもいけそうな甘味。屋台じゃないけど、ザ・和菓子でもない。

何となく不思議な体験と時間が過ぎていきます。お餅なので2つ食べたらランチにもなりそう。

店内ベンチは五風庵専用ということでもなく、店内のお菓子を追加して食べてもOK。

ベンチの近くにはお茶の販売コーナーや花餅の型、風流堂本店を描いた絵画などもあり、イートインしながらウインドウショッピングもできます。

和菓子屋さん、特に老舗ともなるとどことなく気合を入れて入店しがちですが、屋台のような五風庵は一気にそのハードルを下げてくれます。

「お気軽にどうぞ」は旅においては味わわないともったいないですよ!