城下町の風情が残る松江市。その中心地から少し足をのばすと、静かな時間が流れる古刹「清光院」があります。

清光院は怪談「松風」の舞台になっているお寺で、観光地のにぎわいとは少し違う、凛とした空気とやさしい静けさが広がる場所です。

【怪談・松風】

恋人のいる遊女・松風に恋をした侍が松風に言い寄り、それを断った侍が逆上。逃げる松風を追い、清光院途中の階段で「グサッ」。

その血の跡はいつまでも残り、それ以降、清光院で謡曲「松風」を歌うと、遊女の幽霊が出る・・というお話です。

春の見どころ桜の大木

清光院があるのは閑静な住宅街を抜けた小高い丘の上。長い石段を上った先に境内があります。

お寺へと続く石段の途中には一本のソメイヨシノ。石段の途中から見る桜は想像以上の大きさで、やわらかな桜色が訪れる人をやさしく迎えてくれます。

石段を上がり本堂へ。

本堂への敷地入り口には大きな枝垂れ桜があり、こちらも見ごたえがあります。

ソメイヨシノよりは開花が少し早めですが、満開までの期間が長めなので、ソメイヨシノに出遅れたというときはこちらも要チェックです。

静かな時間が流れる境内

境内はとても静か。何か特別な建物や派手な見どころがあるというよりも、“空気感”そのものが清光院の魅力です。

敷地の右手には大きな鐘。お寺といえば鐘のイメージはありますが、実際に大きな鐘があるお寺は意外に見ないですよね。

この鐘はもちろん勝手についてはいけませんが、鐘を突く場所に上がると、

松江市内が一望できるんです。お天気のいい時間はゆったりとした「松江時間」を感じることができます。

桜と相まってまさに城下町の春!という雰囲気。人がほとんどいないため、周りを気にすることなく、ゆっくり景色を眺めることができます。

そして本堂の反対側にあるのが位牌堂。ここに殺されたといわれる松風さんも弔われているようです。

敷地内には小さな祠も。階段はありますがとても足場が悪いため、上がる場合は注意が必要です。

気合を入れて怪談の世界に浸りたい方は、松江ゴーストツアーというガイド付きツアーに申し込むのもおすすめ。

地元の語り部さんが夜に怖~い語りをしながら、このお散歩コースを案内してくれます。

次の松江ひとり旅では少しだけ足をのばして、静かなご褒美時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。