松江市

【松江】JR松江駅で買える「一文字家」の名物駅弁

旅の楽しみといえば食、なかでも駅弁は旅ならではの楽しみです。

松江駅にはどのような駅弁があるのかリサーチしてみました。

明治から続く老舗の味

JR松江駅で駅弁を販売しているのは改札口近くにある「一文字家」のみ。明治時代に割烹旅館として創業、現在はお弁当屋さんとして営業しています。

駅弁販売歴は何とJR松江駅の年齢と同じ長さ。

地元食材をふんだんに使用したお弁当は、松江の歴史を反映したお弁当なのです。

駅弁は約10種類

一文字家で購入できる駅弁は季節限定品を合わせ約10種類。大きくわけると、肉系、魚介系(カニ)、幕の内があります。

人気No1は「島根牛みそ玉丼」。奥出雲の天然醸造みそで島根牛を味付けをしています。

お弁当を開けると、そこは島根牛と卵の世界。

卵を割るとどろ~んと流れ出すイメージがあったのですが、白身はしっかり固め。黄身が柔らかいので、卵はずっとそのままの形。

お肉はさほどみそが主張してくることもなく、かといって味が淡白なわけでもない。ものすご~くちょうどいい塩梅。

ゆえに肉尽くしからイメージされるくどさはなく、さくさく箸が進みます。途中でお肉を卵の中に入れ、味変も楽しめますよ。

とびぬけておいしいというよりは間違いがないという味だからこそ、1番人気なのかもしれませんね。

ちなみに、たまねぎと隠し味にすっぽん&はちみつが入った「島根牛すき焼き煮切り丼」もあります。

山陰の幸、紅ズワイガニを使った「かに寿し」は人気No2。産地はお隣鳥取県境港ですが、半世紀のロングセラー商品でもあるそう。

かにをつかった駅弁は通年販売されているそうなので、お店で食べられない夏場に買うという手もあります。

「蟹としじみのもぐり寿し」は、松江で買うならしじみも味わいたい!という方にはぴったり。ごはんに潜っているだけでなく、しぐれ煮のしじみも堪能できます。

さらに欲張りな方には、出雲大社の遷宮を記念した「かに さば しじみのもぐり寿し」がおすすめ。かに、焼きさばのほぐし身、しじみのしぐれ煮は見た目にも美しいです。

「邪気祓い 招福ちらし」は、石見神楽に登場する邪気祓いの神様「鐘馗(しょうき)」にちなんだ駅弁だそう。

島根県石見地方のどぐろの炙りや、松江のしじみのしぐれ煮、鳥取県境港産の紅ズワイガニなど、山陰の端から端までの名物が盛りだくさん。

一番リーズナブルな幕の内弁当「勾玉」。しじみも入っているので、そんなにパンチはいらないけど、駅弁らしさは欲しいという人にぴったりです。

ほかにも「蕎麦屋のだしめし」や、「かにみそかに寿し」など季節限定の駅弁があります。

食材の流通事情などによって欠品や入荷待ちのこもあるので、どうしても食べたいメニューがあるときは事前の予約がおすすめ。

ちなみに、一文字家では夏は12時間、それ以外は朝作ったものはその翌朝までに食べるという前提で作っておられるとのこと(消費期限はお弁当のラベルに印字されています。)

駅弁は普段の食事と違って選ぶ状況が独特。胃袋、視覚、最後は直感。まさに縁結びの極意のようです。旅のお供に松江の駅弁を味わってみてください。