松江城周辺には江戸時代の名残を感じる町の造りが残っており、散策するのが楽しいスポット。
なかでも塩見縄手は黒い屋根と白い壁、そして緑のお堀のコントラストがとても美しいエリア。飲食店が充実しているのも大きな魅力です。
今回はそんな塩見縄手で飲食が楽しめる「塩見茶屋」をご紹介します。
店内には「お茶」が充実
塩見茶屋は、塩見縄手の終点とも言える小泉八雲記念館のほぼ正面にあります。
「ぼてぼて茶」と「しじみ汁」の旗が目印。
筆者が訪れた日(7月)は、ご当地サイダー「しまねっこのはちみつレモンサイダー」も置かれていました。見ているだけでのどの奥に炭酸がキューっと染み渡るよう。
お店の中からは、小泉八雲記念館の写真がしっかり見えます。記念館を観覧後の休憩によさそうです。
店内はこじんまりした雰囲気。そのなかでひときわ目を引くのが、お茶と急須の陳列!
茶屋=喫茶店というイメージがありますが、塩見茶屋は本当にお茶の葉っぱや急須などが充実しています。
なかでも目を引くのは「塩見茶屋オリジナル」という急須。「お茶の葉が目詰まりしない」という優れものなのだそう。
最近はエコブームの広がりもあり、お茶の葉を買って入れて飲む人も多いですが、ここ松江市はそういった文化が当たり前の土地。
裏を返すと、いい急須がなく、イライラしている市民が多い町とも言えるかも。そんな街のお店だからこそ、できたアイテムなのかもしれません。
実際に実演を見ることもできます。実演用の急須はわかりやすいようにふたが透明です。
お茶を入れると、くるくるくるとお茶の葉が回ります。実は中身がらせん状に回転する仕組みになっているんです。
1か所にどばっとお茶が流れないため、お茶の葉の目詰まりがないんですね。粉茶でも目詰まりはしないとのこと。
また一気にお湯が押し寄せないので、ふた部分から水が漏ることもないそうです。
急須以外にもお茶の葉や、お茶のお供にぴったりな和菓子も販売。お茶にこだわる人にはかなりいいお店です。
ほかにもタオルや雑貨・小物類、日本酒、ポストカードなどがあります。広く浅くというよりは、ここにしかないお土産があるという雰囲気です。
お店の奥は景色抜群のガーデンコーナー
お店の奥に進むとデッキがあり、飲食もできるガーデンコーナーになっています。
目の前にはお堀があり、景色は抜群!時々、堀川遊覧船が目の前で手を振りながら、通っていきます。
ただ、夏はちょっと暑いかも。この日の気温は30℃までいっていませんが、梅雨のせいか暑かったです。
メニューはドリンク類が豊富。食事はそこまで種類が多くはなく、割子そばがメイン。夏はかき氷もあります。
筆者は松江銘菓「若草」と松江名物「ぼてぼて茶」を注文。
さほど待たされることなく、若草とぼてぼて茶がきました。お膳2つは我ながら、組み合わせが変だなあ。
まずメインのぼてぼて茶からいってみよう。お茶の泡立ちがとても良いです。お花を入れるため、泡が立つのだとか。
具材は7種類ありますが、塩見茶屋のぼてぼて茶は季節により具材が変わるそう。
まずは具材を入れずにひと口。ちょっと癖があるお茶ですが、まったり。具材を入れるとお茶漬けのよう。ほどよい塩気が暑さにぴったり。
若草は想像以上の甘さ、そして柔らかいです。ぼてぼて茶が食事に近い雰囲気なので意外に悪くなかったかも。
ぼてぼて茶の具材は「ちょい足し」に見えますが、お茶と合わせると意外にボリュームもあります。
お菓子とセットにすると、ちょうど軽めのランチという感じに。甘さ&塩辛さもちょうどよく、梅雨の暑さ対策にはよい感じでした。
雨粒御伝でちょっとお得に
毎年松江市では、6月と7月に「縁雫(えにしずく)キャンペーン」が行われています。
塩見茶屋は「雨粒御伝(あまつぶおんでん)」というキャラクターの写真を撮って見せると、ぼてぼて茶が50円引きに!
ほかにも各ショップでいろいろなサービスが行われており、宿泊施設の割引もあります。
山陰は天気が悪いことも多いもの、そんな気候を逆手に取ったキャンペーン、知らないと損!
松江市観光協会HPのイベント情報や、駅・観光地などに置かれている水色パンフレットをぜひチェックみてください。
- 営業時間:9:00~17:00
- 定休日:なし
- アクセス:JR松江駅からバス(レイクライン)で20分、小泉八雲記念館前下車
- URL:https://www.shiomi-cyaya.com/store.html