山陰の城下町松江市は、お茶文化の町として有名。その理由は松江藩を治めていた殿様、松平不昧公(ふまいこう)がお茶をとても愛していたからと言われています。
そんな松江市にはお茶屋さんがたくさん。なかでも茶町商店街にある「加島茶舗」は、茶師八段の資格を持つ次期オーナーが厳選した緑茶の飲み比べができるんです。
お土産にもぴったりのかわいいパッケージ
加島茶舗は昔ながらの町屋の建物が素敵な店構え。
店内に入るとかわいいパッケージのお茶が並んでいます。
「一日の始まりの煎茶」「本を読むときの煎茶」など、ネーミングも個性的。茶師(※)八段の資格を持つ次期オーナーのこだわりを感じます。
自分用はもちろん、友人や家族をイメージしてお土産にするのもいいですね。小さいサイズ(急須2回分の使い切りサイズ)もあるので、いろいろ選んでプレゼントやお祝い用にもおすすめです。
※茶師とは?
さまざまなお茶の味を比較、選別しながら、ブレンドをして、販売できるお茶を作る人のこと。
お茶は農産物ですが、取れたものをそのまま売るわけではなく、飲む人に合うように加工されているんです。もちろん良質な葉っぱを選ぶ必要もあります。
コーヒーはブレンドという呼び名が一般的ですし、キリマンジャロなどの産地や銘柄もよく知られており、好みもあります。
緑茶もそれと同じで、産地や加工方法、ブレンドなどで味は異なるもの。飲む人や生活に合わせてベストなお茶を選び、作ってくれるのが茶師なんですね。
茶師の段位を得るためには、全国茶審査技術競技大会という大会に出て、実力を認められる必要があります。この大会で行われることは「利き茶」。お茶の産地を見た目や味で当てなくてはいけません。舌や目で区別できなくてはいけないということなんですね。
さらには、それを踏まえ、リクエストに合うお茶を販売しなくてはなりません。「緑茶」とひとくくりで呼ばれますが、緑茶はとても奥が深いドリンクなんです。
緑茶の飲み比べにチャレンジ!
加島茶舗では、土曜日限定で緑茶の飲み比べ(水だし・ホット)を行っています。予約制ですが、平日でも前日、遅くとも当日の来店2時間前までに予約をすればOK。
水出し緑茶は作るのに2時間ほど時間がかかるため、ロスを出さないように平日は注文システムになっているとのこと。お茶への愛情が伝わってきます(*^^*)
今回は水出し緑茶の飲み比べです。 水出し緑茶は冷たいだけでなく、甘みが強くなるカフェイン少な目など、同じお茶でもまた違った顔を引き出すことができるそう。 イメージ図も一緒についてきます。
まずすべての平均であるという八女茶から。確かにすごく普通のお茶。
次いでコクがあり渋みがないという大山に。一口味わうと確かに味が違う( ゚Д゚)
とはいえ、コクを感じるかというと、むしろ甘みかなとも思います。
コクを感じるというタイプは「深蒸し茶」と呼ばれるもの。産地だけでなく加工方法でも味に差が出るんですね。
松江市で作られたものは逆に渋い浅蒸し、確かにちょっととがった感じがします。蒸し方を変えるとまた味が違うんだろうなあ。お茶の葉に合った蒸し方があるのかもしれませんね。
言葉で説明するのは難しいですが、確かに味は全部違います。ペットボトルのお茶にいろいろな種類があるのは、これだけの差があるからなんでしょうね。
また同じ人でも、気温やシーンによって選ぶお茶は変わってきそう。おいしかったお茶は銘柄だけではなく、飲んだ状況も記録しておくとベストなお茶生活ができるかもしれませんね!
夏限定のかき氷も!
訪れた日は暑い夏の日。飲み比べを楽しんだあとは、夏限定の抹茶かき氷を楽しみます。
お茶屋さんのかき氷だけあり、しっかりしたお茶のカラー!そして、しっかりとしたお茶の味がします。その反面、かき氷に求めたいほのかな甘さもあります。
食べ進めていくと、中からアンコが登場!嬉しいサプライズです(*´▽`*)
かき氷はゆっくり食べていくと溶けた部分が残念になりがちですが、加島茶舗のかき氷は溶けると「冷やし抹茶」ができていきます。
最後に溶けたお茶を飲んですっきり。ちょっと一服するのにもぴったりなお店♪
かき氷を注文すると、飲み比べセットが200円引きになるのも嬉しいところです。
お茶の産地や加工方法は日頃あまり気にすることはありませんが、探せば奥が深いモノ。お茶を楽しむ町松江で素敵なお茶との出会いがあるかもしれません。
- 営業時間:9:00~17:00(L.O.16:30)
- 定休日:日曜日、祝日
- アクセス:JR松江駅からぐるっと松江レイクラインバス「京橋」下車、徒歩8分
- Web:https://kashimachaho.com/